大津企業景況調査
 
● (概 況)

前期や前年よりも、景気は少し好転している

 先般、政府の関係閣僚会議に提出された12月の月例経済報告においての景気認識は、「景気は一部に弱い動きが見られ、このところ回復が緩やかになっている。」と表現している。理由としては、「企業収益は大幅に改善し、設備投資は増加している。個人消費はこのところ伸びが鈍化している。雇用情勢は厳しさが残るも残るものの、改善している。輸出、生産は弱んでいる。」などを挙げている。先行きについては、「国内民間需要の増加が続いており、世界経済の着実な回復に伴って、景気回復は底堅く推移すると見込まれる。一方、情報化関連分野で見られる在庫調整の動きや原油価格の動向等には留意する必要がある。」と述べている。

 このような状況下にあって、平成16年度の第3期である10〜12月期の大津景況調査の結果がまとまった。調査結果を示す指数としてDI指数を採用している。DI指数とは、各調査項目について、「増加」や「好転」した割合から、「減少」や「悪化」した割合を差し引いた数値である。全体では、従業員数と長期・短期借入はプラスであるが、他はすべてDI指数はマイナスである。しかし、前期よりもマイナス幅が縮小したりマイナスからプラスへ好転した項目が多い。


 業種別の前期からの動向は、建設業がすべての項目でマイナス幅が縮小する等好転した。特に従業員数は▲15から+25に増えたが、これは従業員数過剰状態から不足状態へ好転し仕事量増加を意味している。製造業は、取引の問い合わせと従業員数でマイナス幅の縮小等により好転し、他の項目ではすべてが悪化したが、DI指数は従業員数と資金繰りだけがマイナスで他はすべてプラスと良い。卸売業は取引の問い合わせだけがマイナス幅が少し縮小して悪化したが、他の項目はマイナスからプラスになる等、すべての項目が好転した。小売業は売上や採算(経常利益)等のようにマイナス幅が縮小して好転した項目がある一方で、マイナス幅の拡大等により悪化した項目もある。サービス業では採算(経常利益)と資金繰り等がマイナス幅の拡大により悪化したが、他の多くの項目はマイナスからプラスへ変化する等好転した。以上のように、製造業と小売業は悪化した項目が多いが、他の業種は好転した項目が多い。


 前年度(10〜12月期)と比べると採算の水準がマイナス幅の拡大により悪化したが、他のすべての項目がマイナス幅の縮小等により少し良くなった。当時の景気認識は、「景気は、設備投資と輸出に支えられ、着実に回復している。」であった。理由として、「輸出、生産ともに増加している。企業収益は改善が続いており、設備投資は増加している。個人消費は持ち直しの動きが見られ、雇用情勢は依然として厳しいものの、持ち直しの動きが見られる。」などであった。


 今の経済情勢について調査対象企業の意見は、「為替動向要注意」、「経済全般に回復基調にあるとはいえ、下請・中小企業にとってはまだまだ厳しい状況にある。大手の海外移転(中国)による国内受注減への対応が大きな課題」、「低空飛行が続いている。早く上昇気流に乗りたい」、「二極化のニーズに合った店舗の展開を目指す」、「JR大津駅前整備後に商店の売上がどうなるか心配である。町内のかたがたも、全員が駅前整備は何をしとるのかの意見です」、「最悪です。税金がきつい」、「平成13年に全面改装したが、その長期借入金の返済が資金繰りを圧迫している感がある」、「営業サービス業なので、一年間を通じて、平均的な売上があるようなセールスをしないと、と思っています。」、「厳しい状況が続く」、「静観」、等がある。




  主要DI指数の前年比較

  売上高 採 算
(経常
利益)
採算の
水準
業 況 資金繰り 長期資
金借入
難易度
短期資
金借入
難易度
16年
10〜12月
▲14.3 ▲15.3 ▲6.1 ▲16.3 ▲6.1 7.1 13.3
15年
10〜12月
▲20.0 ▲26.3 ▲2.1 ▲21.1 ▲9.5 ▲2.1 2.1

 前年と比べると景気の状況を示すほとんどの項目が少し良くなったが、未だマイナスの項目が多い。

 来期の見通しについては、全体では採算(経常利益)等がマイナス幅の縮小で好転するが、他の項目はマイナス幅の拡大等で悪化し、多くのDI指数がやや悪化する。業種別に見ると、製造業や卸売業の採算の水準、卸売業の短期資金借入難易度のように+30以上の良いDI指数もある。

 来期の設備投資については、計画ありが21.4%で、21社の回答である。その内容は、設備更新が特に多く、合理化・省力化や生産力増加も多い。




       
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