大津企業景況調査
 
● (概 況)

景気は企業や家計において
堅調に回復している

 先般、政府の関係閣僚会議に提出された7月の月例経済報告においての景気認識は、「景気は、企業部門の改善が家計部門に広がり、堅調に回復している。」と表現している。理由としては、「輸出も生産も増加している。企業収益は大幅に改善し、設備投資は増加している。個人消費は穏やかに増加している。雇用情勢は厳しさが残るものの、改善が進んでいる。」などを挙げている。先行きについては、「世界経済が回復し、国内民間需要が着実に増加していることから、景気回復が続くと見込まれる。一方、世界的な金利動向などが経済に与える影響には留意する必要がある。」と明るい内容である。

 このような状況下にあって、平成16年度の第1期である4〜6月期の景況調査の結果がまとまった。調査結果を示す指数としてDI指数を採用している。DI指数とは、各調査項目について、「増加」や「好転」した割合から、「減少」や「悪化」した割合を差し引いた数値である。今期で、▲10よりも悪いDI指数があるのは、全体では売上と取引の問合せだけである。また、前期よりもマイナス幅が拡大したりゼロからマイナスへ悪化した項目はあるものの、一方でマイナス幅が縮小したりプラス幅が拡大して好転した項目も多い。

 業種別の前期からの動向は、建設業が売上でゼロから▲33.3と悪化したり、採算、業況、従業員数、資金繰りなどでマイナス幅の拡大などと悪化した。しかし、他の項目においてマイナス幅が縮小したり、ゼロからプラスになったりするなどと好転したが、まだ多くの項目がマイナスと厳しい。製造業は、採算の水準、長期借入、短期借入がプラス幅の拡大と好転したが、他の項目はプラス幅が縮小したりプラスからマイナスになったり、マイナス幅が拡大したりするなど悪化したものの、プラスの項目の方が多い。卸売業は、長期借入だけがプラスからマイナスへと悪化したが、他の項目はマイナスからゼロやプラスになったり、プラス幅が拡大するなど好転し、ほとんどの項目がゼロからプラスである。小売業は売上のようにマイナス幅が縮小したり、従業員数のようにプラス幅が拡大して好転した項目もあるが、採算の水準のようにゼロからマイナスへと悪化した項目もある。しかし、まだ多くの項目がマイナスであり厳しい状態が続いている。サービス業では売上についてはマイナス幅が拡大し従業員数についてはプラス幅が縮小し資金繰りについてはプラスからマイナスへと悪化したが、他の項目はマイナス幅が縮小したりマイナスからプラスになったりして好転したもののマイナスの項目が多く依然と厳しい。

 前年度(4〜6月期)と比べると悪化した項目はなく、すべての項目がマイナス幅が縮小したり、マイナスからプラスへと好転した。当時の景気認識は、「景気は、おおむね横ばいとなっているが、このところ一部に弱い動きが見られる。」であった。理由として、「企業収益は穏やかな改善が続いており、設備投資は穏やかな持ち直しが続いている。個人消費はおおむね横ばいで推移し、雇用情勢は依然として厳しいが、株価は大幅に回復している。輸出は横ばいとなっている中で、生産は弱含んでいる。」などであった。

 今の経済情勢について調査対象企業の主な意見は、「新聞やテレビなどで言われているほど、良くはないと感じている」、「売上高など好況の兆候あり、中元商戦以降上昇が見込まれる」、「購買単価は低価格志向で商品は飲食関係共に普通の商品でない物が動いている」、「社会全体の無駄をなくし合理化を図って公共料金の低減を進める必要がある」などがある。


  主要DI指数の前年比較
  売上高 採 算
(経常
利益)
採算の
水準
業 況 資金繰り 長期資
金借入
難易度
短期資
金借入
難易度
16年
4〜6月
▲11.6 ▲8.4 3.2 ▲4.2 ▲8.4 3.2 10.5
15年
4〜6月
▲30.9 ▲26.6 ▲9.6 ▲27.7 ▲16.0 ▲6.4 ▲1.1

 特に、前年と比べると景気の状況を示す多くの項目が好転した。

 来期の見通しについては、全体では短期借入だけがプラス幅が少し縮小して悪化するが、他の項目はすべてがマイナスからプラスになったりして好転し、多くのDI指数がプラスになる。業種別に見ると、製造業の従業員数だけが、▲20と悪いDI指数があるが、他には特に悪い項目はない。
 来期の設備投資については、計画ありが24.2%で、23社の回答である。その内容は、設備更新が特に多く、合理化・省力化や生産力増加も多い。


       

▲TOPへ戻る▲

もくじへ戻る