大津企業景況調査
 
● 全 体

(概 況)

〜全般的にやや低迷傾向にある〜


 今期(平成12年1月〜3月期)の調査結果が、まとまった。今期は全般的に見て、経済企画庁のいう「穏やかな改善が続いている」とは逆に低迷気味で、横這いないしは、マイナス幅の拡大傾向が見られる。その状況をDI指数によって調査項目ごとに、前期と比較検討することとする。売上高について、3.3ポイント、その他資金繰りは8.3ポイント、長期借入難易度は1.1ポイント、短期資金借入難易度は3.1ポイントとそれぞれ僅かながらマイナス幅は縮小し、好転傾向にある。採算の水準と従業員数はともにマイナス幅0.1ポイントの縮小であるが、横這い状況といえる。これらに対して、採算(経常利益)は11.8ポイント、業況は16.0ポイント、取引の問い合わせは3.6ポイントそれぞれマイナス幅は拡大悪化している。このことを裏付けるよう、現在直面している経営上の問題点についての回答には、例えば、大手からのコストダウンの要請、原材料の高騰、人件費の増大による収益性の低下、競争の激化や仕事の絶対量不足に伴う採算ラインの低下、客数の減少、受注量の低下による採算割れなど採算(経常利益)や業況悪化に関する事項が、かなり多く上げられている。

 いずれにしても、今期の傾向としては好転の幅はきわめて小さく、悪化の幅が大きくなっていることである。市場では、特定の部門における株価上昇により、平均的に高値継続の状況という好材料も見られるが、先般発表の国内総生産(GDP)がマイナス成長で、二期連続してのマイナス成長という結果や、大企業・中小零細企業を通じての失業者増加により、失業率は4.9%、失業人口327万人という最悪の雇用状況などの影響が、湖国経済にも現れ、せっかくの回復基調の景気に、一時ストップをかけているように見受けられるなど、複雑多様で変化の激しい経済動向を物語っている。

 次に業種別に顕著な傾向をみると、先ず建設業では、採算の水準がマイナス幅が4.0ポイント縮小し好転しているが、反対に業況がマイナス幅が35.0ポイント拡大し悪化している。製造業では、売上高がプラス幅が10.0ポイント拡大しているが、採算(経常利益)と採算の水準と業況はいずれも悪化の傾向である。卸売業については、業況と資金繰りが好転しているが、取引の問い合わせはマイナス幅が44.5ポイント拡大して悪化している。また、小売業とサービス業では、同じように採算(経常利益)、採算の水準、業況、従業員数がそれぞれ少々悪化している。全業種を通じて資金繰りは小幅ながら良くなっているほか、長・短期資金借入難易度については卸売業が好転し、建設業では好転している。

 一方、来期の見通しについては、全体を通じて、従業員のみが僅かマイナス幅を拡大するとの予想である以外は、全ての項目において、今期よりDI指数は好転の見通しとなっている。これはミレニアム最初の平成12年度国家予算の早期成立や本県の経済関係予算の編成コンセプトが「不況をはねかえすたくましい経済県づくり」とか、地元大津市においても、「活力創造都市現実のために」などのテーマに対しての期待感からのものとも思われる。

 最後に今期で本景況調査が、実施されて2ヵ年を経たが、この間の大津市域の経済動向を知るため、調査主要項目各期別DI指数の推移を表示した。勿論、調査数や調査客体の制約などの条件考慮は必要であるが、次表による結果は、経済企画庁の月例経済報告による「自律的回復の動きは除々に現れている」の発言通りの状態に進みつつあることは肯定出来るようである。

主要項目DI指数推移表(全体)
 
期 別 売上高 採  算
(経常利益)
採算の
水 準
業況 資金繰り 長期資金
借入難易度
10年度
4〜6月期

▲46.9

▲53.0

▲11.2

▲45.9

▲26.5

▲19.4

7〜9月期

▲52.5

▲56.6

▲16.2

▲49.5

▲32.3

▲23.2

10〜12月期

▲45.5

▲61.6

▲16.2

▲50.5

▲26.3

▲19.2

1〜3月期

▲37.4

▲48.5

▲24.2

▲44.4

▲16.2

▲14.1
11年度
4〜6月期

▲38.0

▲24.0

▲35.0

▲19.0

▲26.0

▲12.0

7〜9月期

▲39.0

▲40.0

▲18.0

▲35.0

▲17.0

▲12.0

10〜12月期

▲30.6

▲29.6

▲16.3

▲17.3

▲22.4

▲12.2

1〜3月期

▲27.3

▲41.4

▲16.2

▲33.3

▲14.1

▲11.1

コメント

段階的に改
善してい
る。

変動が激し
く不安定で
ある。
     
多少の変動
はあるが安
定的であ
る。
変動が激し
い。


少し変動は
しているが
安定感はみ
られる。 
安定してい
る。




   
▲TOPへ戻る▲

今期の動向・来期の見通し /設備投資について・経営上の問題点

建設業 /製造業 /卸売業 /小売業 /サービス業

景況天気図 /もくじへ戻る