大津企業景況調査
 
● 全 体
---- (概 況)
〜前期よりも全般的に改善傾向〜
雇用の安定化が景気回復のカギ


 12月15日に閉会となった12月臨時国会は中小企業国会と位置付け、中小企業振興軸として、経済新生対策の補正予算が成立し、これを受けて滋賀県議会においても多額の補正が予算化され、景気回復を確定するための措置が講ぜられるとともに、中小企業・ベンチャー企業に対する支援対策の強化が進められている。

 次に、今期と前年同期を対前年同期比として比較検討してみると、売上高のDI指数ではマイナス幅が13.5ポイント、同様に採算(経常利益)が16.6ポイント、業況が14.5ポイント、取引の問い合わせが1.5ポイント、資金繰りが15.3ポイント、長期資金借入難易度が12.2ポイント、短期資金借入難易度が12.2ポイントと、採算の水準と従業員以外すべてマイナス幅が10ポイント程度縮小方向に改善されている。このことからも景気は好転へと進みつつあることが理解できる。

 このような状況の中にあって、今期(10月〜12月期)の概況は全体としては、依然として傘マークはまだ消えていないが、売上高、採算(経常利益)、業況、取引の問い合わせ、従業員数などのDI指数は、いずれも前期(7月〜9月期)に比べて僅かではあるが、マイナス幅が縮小、好転している。ただ、金融関係の資金繰り、長期・短期資金借入難易度については、DI指数のマイナス幅は逆に少しではあるが、拡大悪化の傾向となっている。

 また業種別にみると、製造業、卸売業において、売上高、採算の水準、業況などがプラスに転化しており、卸売業と建設業では長期・短期資金借入難易度がともに好転しているなど僅かではあるが、前期よりも着実に改善の傾向が窺える。

 一方、来期(平成12年1月〜3月期)への見通しについては、心理的には好転への期待感があるものの、国・県の施策の速効性や市場経済の複雑性などからして経験的に、大きな望みは無理として今期とほぼ同様程度という結果になっているのではなかろうか。

 次に、景況調査の全体の概況のタイトルとして、「景況は依然として低迷しているものの、どん底からの脱出も」と、景気に対していささかの明るさの表現が初めて使われたのが、丁度1年前の平成10年10月〜12月期であったが、この1年間の地元経済の景気動向について、如何に推移してきたのかみたい。その指標として、DI指数の対前年比で、検討すると、売上高は14.9ポイント、採算(経常利益)は32.0ポイント、業況は17.3ポイント、取引の問い合わせは8.6ポイント、従業員数は0.9ポイント、資金繰りは3.9ポイント、長期資金借入難易度は7.0ポイント、短期資金借入難易度は4.0ポイントとそれぞれマイナス幅は縮小され、やや改善されている。ただ、採算の水準だけは、全く変動がないようである。これらのことは、さきに経済企画庁から発表された月例経済報告の「緩やかな改善が続いている」との表現と同じような状況である。またこれを業種別に見ると、それぞれの業種によって、多少の差異が出ている。ここにきて、やや上昇傾向にある鉱工業生産指数(11月前年月比3.8%増)によっても裏づけられるように、製造業では売上高、採算の水準、業況などのDI指数はともにプラスに転化、改善しており、卸売業においても採算の水準と金融関係のDI指数が好転しているほか、建設業でも長期・短期資金借入難易度が良くなっている。これに対して、まだ低迷を続けている個人消費の影響によってか、小売業とサービス業では明るさは見られず、小売業の売上高のDI指数はマイナス幅が13.3ポイント拡大悪化し、サービス業では資金繰り、長期・短期資金借入難易度のマイナス幅が10ポイント程度拡大している。11月における完全失業率が僅かながら改善され、有効求人倍率も上昇気味と伝えられてはいるものの、客観的に多くの不安定要素を持つ雇用環境の改善や、新規開業による雇用の創出などが確定化した雇用回復の鍵である。

 
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