大津企業景況調査
 
● 全 体
---- (概 要)
〜景気は回復傾向にあるものの、
その現実感には乏しい〜


 本年4〜6月期の国内総生産(GDP)は、実質で前期(1〜3月期)に比べて、0.2%増で前期に続いて2期連続のプラス成長になっている。これは住宅投資が過去最大の16.1%の伸びとなったことと、個人消費でパソコン、軽自動車が比較的好調であって0.8%増加したためと経済企画庁が発表している。

 しかし、このことが直ちに地域経済に貢献しているのか、実感なきプラス成長の感は強いように思われる。むしろ、未解決で不透明の問題が多く残っているのではなかろうか。今期(4〜6月期)の調査結果でも明白に現れているようである。

 今期全体を通じて、売上高のDI指数は▲39.0で、前期より僅かではあるが、マイナス幅が拡大している。また採算(経常利益)についても、DI指数は▲40.0で,前期よりマイナス幅は16.0ポイント拡大悪化しており、同様に業況についても、16.0ポイント拡大し、悪くなっている。ほか、取引の問い合わせも、DI指数は▲48.0と低調傾向で、前期よりマイナス幅が5.0ポイント拡大しているなど、採算の水準と資金繰り以外はすべて後退している。また、サービス業を除いた、建設・製造・卸売・小売業についての各項目別DI指数を検討してみても、採算の水準、資金繰り以外はすべてマイナス幅が前期より拡大悪化の状態となっている。
 この原因を追求してみると、政府の景気は緩やかに改善しているとの見解や成長率プラス傾向、さらに日銀短観の発表など、やや明るさを基調とした報告に対し、地域において、依然としてまだ厳しい経営環境の中において、日々その対応に苦慮している経営者の実際的、あるいは感覚的体験とが、かなりかけ離れているため、心理的な要因としてか、特に今期のDI指数には、厳しい結果が出ているのではないかとも考えられる。ただ、その中においても、全体的な景気動向は明るい方向で把握し、かつその期待感も大きいだけに来期の見通しでは、各業種ともに好転の傾向を願い、その期待も強いことが結果として現れている。

 次に、今期と前年同期を対前年同期比として比較検討してみると、売上高のDI指数ではマイナス幅が13.5ポイント、同様に採算(経常利益)が16.6ポイント、業況が14.5ポイント、取引の問い合わせが1.5ポイント、資金繰りが15.3ポイント、長期資金借入難易度が12.2ポイント、短期資金借入難易度が12.2ポイントと、採算の水準と従業員以外すべてマイナス幅が10ポイント程度縮小方向に改善されている。このことからも景気は好転へと進みつつあることが理解できる。

 最後に、各調査対象企業から提示のあった直面している問題点の状況を分析すると、本調査開始当初では、不景気による売上不振、受注の減少と単価の低下、大型店による顧客流出、空き店舗、公共工事の激減など被害者意識からくる問題点が主流となっていた。調査も回を重ねるに従って、最近では事業再構築による生産性の向上、人材育成、能力開発、キャッシュフローによる経理の充実など、かなり前向きな積極的経営追求の姿勢が問題として提示されるようになってき、大変好ましい傾向として評価できることではなかろうか。

 
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